事故のあと、保険会社に案内された工場で直さなければいけないと思っていませんか。修理先は車の持ち主が自分で選べます。修理中の代車が相手の対物賠償・自分の代車費用特約・過失割合ありのどこから出るのかも、事故直後の人向けに整理しました。
事故に遭って保険会社に連絡すると、「提携の修理工場をご案内します」「代車はこちらで手配します」と、流れるように話が進みます。動転しているときほど、言われたとおりにするのが正解に思えますが、ここで知っておいてほしいことが2つあります。修理をどこに出すかは、車の持ち主が自分で決められること。そして、修理中の代車は「誰の保険から、どういう理由で出るのか」で扱いが変わることです。この2つが分かっていると、事故のあとの1〜2週間がかなり楽になります。神奈川県二宮町で事故対応と代車を扱っている自動車店として、順番に整理します。
修理工場は、保険会社が決めるものではない
結論から言うと、事故車をどこで修理するかを決めるのは、車の所有者です。保険会社が案内する「提携工場」「指定工場」は、あくまで保険会社側のおすすめであって、そこに出す義務はありません。ふだん車検や整備を頼んでいる工場、家の近くの工場、ディーラー、どこでも構いません。
では、なぜ保険会社は自社の提携工場を勧めるのでしょうか。理由は主に効率と費用です。提携工場とは工賃や修理の進め方について取り決めがあるため、保険会社の担当者(アジャスター)とのやりとりが速く、修理費も一定の水準に収まりやすい。保険会社にとって合理的な仕組みで、悪いことではありません。提携工場によっては修理保証などの特典が付くこともあります。
ただ、保険会社の都合と、車の持ち主の希望が、いつも一致するとは限りません。「乗り慣れた工場に見てほしい」「純正部品で直したい」「家から近いところがいい」といった希望があるなら、それを優先して構いません。保険会社には「修理先は自分で決めます」と伝えれば、それで済みます。
修理費は「工場と保険会社の協定」で決まる
修理先を自分で選べるとして、次に気になるのが「自分で選んだ工場でも、保険はちゃんと出るのか」という点です。これは出ます。仕組みはこうです。
- 工場が損傷を確認し、修理の見積りを作る
- 保険会社のアジャスターが損傷の範囲と見積りを確認する(現車を見に来る、または写真で確認)
- 工場とアジャスターが修理の範囲と金額をすり合わせて合意する(これを「協定」と呼びます)
- 協定した金額が保険から支払われる
ここで大事なのは、工場側が保険会社と直接やりとりできるかどうかです。事故修理に慣れていない工場だと、アジャスターとの協定に時間がかかったり、必要な修理が認められにくかったりすることがあります。逆に事故対応に慣れた工場なら、損傷の根拠を示しながら保険会社と話をつけるので、持ち主が間に立って伝言をする必要がほとんどありません。工場を選ぶときは、「保険会社とのやりとりは工場でやってもらえますか」と一言聞いてみてください。
代車は、誰の保険から出るのか(3つのパターン)
修理中の代車についても、「保険会社が用意してくれるもの」と一括りに考えがちですが、実際にはどこからお金が出るかで3つのパターンに分かれます。自分がどれに当てはまるかを知っておくと、期間や車種の話がスムーズになります。
1つめは、相手の対物賠償から出るパターンです。相手に過失がある事故では、修理中に車が使えない損害(代車料)も賠償の対象になるのが一般的です。ただし条件があります。「車が必要な事情があること」と「修理に必要な相当の期間であること」です。通勤や送迎などで日常的に車を使っている人なら必要性は認められやすく、期間は修理期間の実日数が目安になります。車種は、事故車と同等クラスが目安とされることが多いです。
2つめは、自分の保険に付けている代車費用特約(レンタカー費用特約などと呼ばれます)から出るパターンです。こちらは相手の過失に関係なく使えるのが強みで、自分に過失がある事故や、相手が無保険のときに効いてきます。日額の上限と日数の上限が契約で決まっているので、証券やアプリで確認しておくと安心です。この特約を使ったときに翌年の等級へ影響するかは契約によって異なるので、保険会社に確認してください。
3つめは、過失割合があるパターンです。たとえば自分にも3割の過失がある事故では、相手の対物賠償から出る代車料は7割分が原則で、残りの3割は自己負担になります。ここで自分の代車費用特約があれば残りをそこで補えますが、特約がないと「代車の一部を自腹で払う」か「代車なしで我慢する」かの選択になりがちです。事故のあとで一番相談が多いのが、実はこのパターンです。
全損(修理できない、または修理費が時価額を超える)と判断された場合、代車の期間は「修理期間」ではなく「買い替えに必要な相当の期間」が目安になります。一般には2週間程度と言われることが多いですが、事情によって異なります。時価額の考え方は「経済的全損でも諦めない」の記事で詳しく解説しています。
事故直後に、順番にやること
最後に、事故に遭った直後の動きを、修理と代車の観点で整理します。ケガの対応と警察への届け出が最優先なのは言うまでもありませんが、それが済んだあとの話です。
- 警察に届け出る(交通事故証明書がないと保険が使えません)
- 相手の連絡先・保険会社・ナンバーを控え、車の損傷と現場の写真を撮る
- 自分の保険会社に連絡し、代車費用特約の有無と日額・日数の上限を確認する
- 動かせない車は、保険のロードサービスか工場の引き取りで運ぶ(自走できても、ライトやウインカーが壊れていれば公道は走れません)
- 修理先を自分で決め、保険会社に「修理先はこちらでお願いします」と伝える
- 代車が必要な事情(通勤・送迎など)を工場と保険会社に伝えておく
ポイントは、修理先を決めてから保険会社に伝えることです。先に提携工場へ運ばれてしまうと、そこから移すのは手間がかかります。
神奈川西部で事故に遭ったら、修理も代車も当社で
株式会社たまは、二宮町を拠点に、事故車の修理受け入れと代車の提供を一つの窓口で行っています。代車は15台を保有し、修理期間中の足を確保しやすい体制です。損害保険会社とのやりとりは各社と当社が直接行い、修理範囲の協定から代車の手配まで、お客様が間に立つ負担を減らします。板金塗装は提携の専門工場で行い、当社が窓口として品質と進行を管理します。
動かせない車は、神奈川県内であれば当社が引き取りに伺えます。二宮・大磯・平塚・小田原・秦野はもちろん、県内の少し離れた場所からのご相談も受けています。また、過失割合があって代車の扱いに困っているケースも、これまでの事故対応の経験をもとに、どういう方法が取れるかを一つずつ一緒に確認します。ケースによって答えは変わるので、まずは状況を聞かせてください。
なお、賠償金額や過失割合そのものの交渉・示談の代理は、弁護士法により弁護士だけに認められた仕事です。当社は修理の根拠や代車の必要性といった事実の面からお客様を支え、必要に応じて弁護士費用特約の利用もご案内します。事故対応と代車の詳細は専用ページ(事故代車のご案内、レンタカー・代車のページ)でもご覧いただけます。
事故対応・代車のご案内を見る過失割合があるケースの考え方もまとめています保険の取り扱いや特約の内容は、保険会社・契約・事故の状況によって異なります。最終的な判断は、ご加入の保険会社や契約内容、必要に応じて弁護士へのご確認をおすすめします。
よくある質問
Q. 事故の修理は、保険会社の指定工場に出さないといけませんか?
A. いいえ。修理先を決めるのは車の所有者で、保険会社の提携工場や指定工場に出す義務はありません。自分で選んだ工場でも、工場と保険会社のアジャスターが修理範囲と金額を協定すれば、保険から修理費は支払われます。
Q. もらい事故の代車は、誰が払ってくれますか?
A. 相手に過失がある事故では、修理中に車が使えない損害(代車料)は相手の対物賠償の対象になるのが一般的です。車が必要な事情があること、修理に必要な相当の期間であることが条件で、車種は事故車と同等クラスが目安とされます。
Q. 自分にも過失がある場合、代車はどうなりますか?
A. 相手の対物賠償から出る代車料は、相手の過失割合の分が原則です。残りは自己負担になりますが、自分の保険に代車費用特約が付いていればそこで補える場合があります。特約がないケースは事情によって取れる方法が変わるので、修理工場や保険会社に早めに相談してください。
