現行テスラに載るHW4と、次世代と噂のHW5(AI5)は何が違うのか。光子(フォトン)を捉えるカメラ革命や、リークされる消費電力800Wが電費に与える影響、そして「いまHW4を買って大丈夫か」まで、EV・テスラ整備に対応する二宮の自動車店が、誇張せず整理します。
新しいテスラの話題になると、決まって出てくるのが「HW4」「HW5」「AI5」といった用語です。やれ性能が何倍だ、消費電力が800Wだと、勇ましい数字が飛び交いますが、その多くはまだ正式発表ではなく、リーク(漏れ伝わった情報)や予想を含みます。この記事では、いま日本で買えるテスラに載っているものは何か、次世代で何が変わると言われているのか、そして気になる電力消費の話までを、できるだけ誇張せず、仕組みからかみ砕いて整理します。
まず整理:いま日本で買えるテスラに載っているのは「HW4」
未来の話をする前に、現在地をはっきりさせておきましょう。いま日本で納車されている最新のテスラ(モデル3 ハイランド、モデルY ジュニパーなど)に積まれている運転支援用のコンピュータは「HW4(Hardware 4.0)」と呼ばれる世代です。ニュースやSNSで語られる「HW5」「AI5」は、その次に控えるとされる次世代機で、現時点ではリークや予告の段階だと理解しておくと混乱しません。

HW4は「型落ち」ではない:何ができる世代なのか
「次にHW5が出るなら、いまのHW4はもう古いのでは」と感じる方もいますが、それは早計です。HW4は一世代前のHW3から大きく進化したとされ、ざっくり言えば「目(カメラ)が良くなり、頭(処理能力)も速くなった」世代です。具体的な数値は公式に細かく公表されていないため断定は避けますが、一般には次のような向上が語られています。
- カメラが高解像度化し、遠くの標識や歩行者をより早く認識しやすくなったとされる
- 演算能力が前世代から大きく上がり、より複雑な判断を高速にこなせるとされる
- 日本で多いLED信号機のちらつき(フリッカー)対策や、狭い路地・飛び出しの検知が改善したと言われる
つまり、いまテスラを買うことは、すでに現行で最上位クラスの運転支援システムを手に入れることを意味します。HW4は「次が出るから型落ち」ではなく、これから数年にわたって主力を担うハードウェアだと考えておいてよいでしょう。
次世代「HW5(AI5)」で何が変わると言われているか
そのうえで、次世代機です。イーロン・マスク氏が「HW4より大幅に性能が上がる」と語っているとされ、通称「AI5」と呼ばれています。よく「HW4の10倍」「最先端の半導体プロセスで作られる」といった威勢のいい数字が出回りますが、これらは公式に確定した仕様ではなくリークや予想を含むため、本記事では具体的な倍率やチップの製造プロセスを断定はしません。
それでも「なぜそんなに高い処理能力が必要なのか」という理屈は理解しておく価値があります。近年のテスラの自動運転は、「赤信号なら止まれ」と一つひとつ命令する方式ではなく、AIに膨大な走行映像を見せて、運転の判断そのものを学習させる方式(End-to-Endと呼ばれる考え方)へ移っているとされます。人間の運転に近い柔軟な判断をさせるほど、AIの「脳」は大きくなり、それを動かすために強力な計算力が要る、という関係です。HW5(AI5)は、その方向をさらに推し進めるための器、と捉えると分かりやすいです。

カメラ革命:「光子(フォトン)」を捉えるという考え方
テスラの技術で面白いのが、「カメラの映像をどう扱うか」という発想です。ふつうのドラレコやスマホのカメラは、撮った光を画像処理チップ(ISP)で人間が見て自然に感じる映像へ整えています。テスラは、この整える工程をあえて飛ばし、センサーに届いた光の信号(光子=フォトンに近い生のデータ)をそのままAIに渡す方向を目指していると語られています。
人間が見るとノイズだらけで何が写っているか分からない映像でも、AIにとっては情報が多く残っているのが利点とされます。たとえばトンネルの出口のような強い逆光で、人の目には真っ白に飛んで見えない場面でも、生のデータには手がかりが残っていて認識できる可能性がある、という考え方です。映像を整える時間を省ける分、反応も速くなりやすいと説明されます。テスラが原則カメラだけで自動運転を目指す仕組みや、逆光・雪道といった苦手場面への向き合い方は、当サイトのテスラModel YとFSDのコラムでもかみ砕いて紹介していますので、あわせてご覧ください。

【本題】消費電力800W問題:電費(燃費)は悪化するのか
ここが多くの方の気になる点でしょう。リーク情報では、AI5を含むシステムの消費電力が800W級に達するとも言われています。仮にそうなら、走行中ずっと電子レンジに近い電力を使い続けるようなイメージで、「そんなに電気を食ったら航続距離が減るのでは」と心配になります。これに対して、テスラの設計思想としては、おおむね2つの考え方で相殺をねらっていると説明されています。
- AIによる効率的な運転で取り返す:人は無意識に無駄な加速や急ブレーキでエネルギーを浪費しがちです。先を読んで早めにアクセルを抜く、回生ブレーキを活かす、といった上手な運転をAIが続けることで、コンピュータが使う分を運転の効率化で取り戻す、という考え方です。
- 発熱を「捨てず」に再利用する:消費した電力は熱になりますが、テスラは熱マネジメント(オクトバルブと呼ばれる仕組みなど)に力を入れているとされ、冬はチップの発熱をバッテリーの保温や暖房に回す、といった再利用が語られています。冬場はその分、暖房の電力を節約できる可能性がある、という理屈です。
ただし、ここで挙げたのはいずれも設計思想や期待値であって、実際の電費は車種・季節・走り方・外気温によって変わります。「800Wでも必ずトクをする」と断定できるものではない点は、誠実にお伝えしておきます。日々の電費や充電料金を抑える実践的なコツは、当サイトのスーパーチャージャー節約のコラムでも具体的にまとめています。

「いまHW4を買って大丈夫か」への答え
結論からお伝えすると、いまHW4のテスラを買って後悔する可能性は低い、と考えられます。HW5(AI5)は、ハンドルもペダルもない無人タクシーのような用途まで見据えた、いわばオーバースペック寄りの装備とされており、まずはそうした特殊な車両から搭載が進むという見方が一般的です。少なくとも当面の日本の道路事情では、HW4が「もっとも賢く安全な運転支援」であり続けるでしょう。
スマートフォンと同じで、「次の次のモデルが出るまで待つ」と言い続けると、いつまでも最新を体験できません。いま手に入る最新世代で、テスラが見ようとしている世界を体験するほうが、カーライフの満足度は高くなりやすいはずです。
EV・テスラのことは、実機を持つ整備工場へ
株式会社たま(タマ自動車)は、神奈川県二宮町を拠点に、二宮・平塚・小田原エリアでテスラをはじめとするEV・輸入車の整備やカスタムに対応しています。当社はテスラModel Yを実際に所有しており、代車としてもお使いいただけます。「EVやテスラが気になるけれど、いきなり買うのは不安」という方は、まず数日乗って、加速や充電、乗り味をご自身の感覚で確かめていただけます。事故や故障のときの代車・修理対応については、事故対応・代車の専用ページもあわせてご覧ください。
また、テスラ特有の16V・48Vといった低電圧系や電装品の追加、充電・電費の悩みについても、関連コラムでくわしく触れています。「ディーラーで様子見と言われたが不安」「カスタムも含めて相談したい」といった声にも、現車を見ながら一緒に考えます。神奈川県二宮町周辺でEV・テスラのご相談がありましたら、お問い合わせフォームよりお気軽にお声がけください。
なお、本記事で触れたHW5(AI5)の性能・消費電力・搭載時期などは、リーク情報や予想を含み、今後の正式発表で変わる可能性があります。最新かつ正確な仕様は、テスラの公式情報をあわせてご確認ください。
よくある質問
Q. いま売っているテスラはHW4ですか、HW5ですか?
A. 現在国内で納車されている最新のテスラ(モデル3 ハイランド、モデルY ジュニパーなど)はHW4世代です。HW5(AI5)はその次に控える次世代機で、現時点ではリークや予告の段階だと理解しておくと混乱しません。
Q. HW5の消費電力800Wというのは本当ですか?
A. リーク情報として語られている数値で、公式に確定したものではありません。仮に消費が大きくても、AIによる効率的な運転や、発熱を暖房・保温へ再利用する熱マネジメントで相殺をねらう設計思想が示されています。ただし実際の電費は車種・季節・走り方で変わります。
Q. いまHW4のテスラを買って後悔しませんか?
A. HW5は無人タクシーのような用途まで見据えたオーバースペック寄りの装備とされ、まずは特殊な車両から搭載が進むという見方が一般的です。当面の日本の道路ではHW4が主力であり続けるため、最新の運転支援を今体験できる利点のほうが大きいと考えられます。
